ボンヴィヴァン(伊勢外宮前 ボンヴィヴァン)

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プロフィール 河瀬毅 


■伝説のレストラン(06/03/29up!)

伊勢には赤福餅という全国的に有名なお土産があります。
五十鈴川を眺めながら、この餅とお茶をいただく時間が好きで暇を見つけては、時々寄っています。
こちらの企業のトップの方は、それはもう有名な方で、一度だけ私の店でお顔を拝見させていただいたことがあります。
残念ながら、私は緊張してしまいお話を伺うまでには至りませんでした。
内宮のおはらい町の整備やおかげ横丁を作り上げた人物です。凄いことです。
キャンティ(イタリア料理、現在は店名変更)や陶陶(中国料理、台湾にも出店しました))もそうですね。
陶陶は五十鈴川の橋のたもとにあった頃から数えると一体何十回訪れたか知れません。
当時は、ニィヨーリン料理長、林支配人及びプロフェッショナルな方々が団結しておられて、このレストランが伊勢の地に、本格的な中国料理を根付かせた功績は計り知れないものがあると思います。
かめ出しの紹興酒も美味しくて私のお気に入りのレストランでした。(最近ご無沙汰して済みません)
そして忘れてはならないのが、今からお話しする伝説のレストラン、アミーゴです。
完成したのはおそらく30年位前。しかし決して昔のことだと馬鹿にしてはいけません。
なにせスペインの湖畔に佇んでいた建物をそっくりそのまま運んできたんですから。
コック成り立ての私でしたが当時から建築物やインテリア、アンティークには多少興味を持っておりました。
ですので、いざそのレストランに出向いた時は、腰が抜けそうな程感激して驚きました。
本物のテラコッタ。木のテーブル。民芸調の椅子。窓枠。鉄柵。スペイン壁。何から何まで凄い。
特に二階の会員制バーが一番こっていました。
もちろんそこには若造が行けるはずはなく、本屋で立ち読みした商店建築のページで拝見しただけですが。
今、東京中探し歩いてもあれほどのレストランは見つかりっこないと断言します。
それほどのレストランがかつて存在していたのです。この伊勢の街に・・・。信じられますか?
スペインオムレツ、イカの墨煮、骨付き仔羊、パエリア・・・思い出すだけで生唾がゴクリです。
それはもう通いましたよ。何度も。
それから私はしばらく伊勢の地を離れ、又戻り店を開きました。ある日、ワインの営業マンから予約が入りました。
アミーゴの料理長と一緒ですと・・・。緊張しましたね・・・。
当日、茶色い革のロングコートをはおって、彼はいらっしゃいました。
右手には私へのお土産である、ハーブの束を持って。かっこ良かったですよ小林さん。
憧れのレストランの料理長。美味しかったよの一言は随分私の自信になりました。
野球少年が「君、上手だぞ」とイチローに頭撫ぜられたような感じでしょうか。
その後、独立されて開いたレストランには毎週のように通いましたね。
いつも料理を教えてくれて有難うございました。
場所を変えてカーザヴィアンカとしたレストランは定休日が同じで行くことが出来ず残念ですが、
朝の買出しでたまにお会い出来るのが嬉しいひと時です。

このようにして私は駆け出しの頃、二人の料理人に可愛がってもらいました
一人が小林さんでもうひとかたは、いつか又機会があればお話ししますが、お二人とも私のちょうど一回り上。 
そして、あの頃お二人は40過ぎでもっとも脂ののった時期。
いろんな料理の話が聞けてお会いするたびに成長することが出来ました。
いつか又、一緒にワインが飲めたらいいですね。
くれぐれも健康に気をつけて美味しい料理を作り続けてください。

 

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